彩藝-SAI GEI-ランディングページ

創作と文化を繋ぐ。

一枚の絵が完成するまでに、

どれほどの時間と、

終わりのない技術の研鑽、

そして数えきれないほどの試行錯誤が積み重なっているのか。

私たちは、そのすべてを尊重したいと考えています。

好きだから描く。
けれど、それだけでは続けられない。

現代の創作環境は大きく変化しています。
評価されないわけじゃない。
けれど、一見鮮やかな画面には、作品に込めた熱意、試行錯誤、人の体温は映りにくい。
その中で、少しずつ創作の意味を見失いそうになる瞬間はありませんか。

100年前、同じ問いに向き合った画家がいます。

横山大観 「霊峰飛鶴」

巧藝画の歴史は、近代日本画の巨匠・横山大観のそんな願いから始まりました。
当時、数億円という価値がついた名画は、資産家や美術館に収められ、
一般の人々の目に触れる機会はほとんどありませんでした。

大観が目指したのは「美術の大衆化」です。

作品に込めた熱意を一部の独占から少しでも解き放ち、作家の体温が宿る形で、人々の日常の中に届けたい。
大正時代、大観は大塚巧藝社とともに研究と試作を重ね、自らの院展出品作《山四趣》(大正14年作)の
巧藝画を制作。大正15年、その作品を世に発表しました。

それが大塚巧藝社の「巧藝画」のはじまりでした。

「巧藝画」という名称は、大観の師である岡倉天心の著書『泰東巧藝史』をもとに、
大観自身によって名付けられたものです。
巧藝画は、原作の美しさや質感をできる限り忠実に表現するため、
原画に近い材料を使い、精密な印刷(覆刻)を行います。

さらに、熟練した職人や画家の手による手彩色を施し、一枚一枚丁寧に仕上げられています。
印刷技術と手仕事を融合させた表現技法です。

「もっと広く、もっと深く、この表現を届けたい」

大観がかつて抱いた願いは、形を変えながら、今も繰り返されています。

届いているようで、届いていない。見られているようで、残っていかない。

100年前は「蔵」から。現代は「画面」から。
形は違えど、表現に込められたものが損なわれることなく手渡されることの難しさは、今も昔も変わりません。

私たちは巧藝画の原点である「美術の大衆化」という理念に立ち返り、
デジタルの画面を飛び越えて世に放つ道を増やしたいと思い至りました。

現代、絵を形にして届ける方法は驚くほど豊かになりました。
高精細なデジタル印刷はもちろん、
金属やレジンを用いた美しい特殊加工など、
素晴らしい技術が次々と生まれています。
あらゆる表現が瞬時にデータとして解析され、
生成やトレースさえもが効率的に出力できる時代でもあります。

対話の再解釈へ。

計算から、

表現の選択肢がどこまでも広がる中で、
私たちはあえて効率とは真逆にある
「自分の手で描くことの意味」を問い直してみました。

その問いへの答えを、私たちは、計算だけでは辿り着けない領域に求めました。
それが、作家と職人という「人と人との協働」によって、互いの感性を形にしていくことです。
デジタル技術が進化を遂げた今だからこそ、
私たちは血の通った「人の手の価値」に新しい可能性を見出しています。

巧藝画が大切にしているのは高精細な複製の、その先にある「人の気配」です。
それは作家の試行錯誤や脳内にある「再現したかった理想の質感」を、職人と対話を重ね、
共に三次元に定着させる血の通った協働作業から生まれます。

「この色をより深く感じてもらうにはどうするか」
「画面上の光を、現実の質感へ置き換えるにはどうするか」

原画を忠実に写すだけではなく、時には職人側からも提案を重ねながら、
作家と対話を繰り返していきます。

画面越しでは伝わりきらなかった色の深み、線の幅、空気感や温度など、
計算だけでは届かない領域を、作家と職人、双方の解釈と対話によって埋めていく。

互いの感性と技術が交差することで、
原画でもデジタルでもない「第三の表現」が生まれます。

現代のイラストレーションと、歴史を写してきた巧藝画の技術。
作家の感性と試行錯誤、大塚巧藝社が100年受け継いできた伝統技法。
それぞれが持つものを持ち寄り、原画ともデジタルとも異なる、新たな表現の可能性を共に探っていきます。
どちらか一方が欠けても成立しない、それぞれの強みを活かしながら共につくる取り組みです。

もちろん、この取り組み一つで、創作を取り巻く全ての困難が消えるわけではありません。
表現に込められたものが損なわれることなく手渡されると約束できるものでもありません。
創作の道は、それほどまでに険しく、残酷であることを、私たちは多くの作家と関わる中で、その一端に触れてきました。

けれど、それを理由に手を止めることだけは、どうしてもしたくありませんでした。

私たちは、作品を「商品」として届けるだけではなく、

人の記憶や時間と結びつく「体験」として届けたいと考えています。

だからこそ、彩藝-SAI GEI-では、

展示空間そのものにも意味を持たせたいと思いました。

表現を、残る場所へ。

神社仏閣や城郭。
そこは、何百年もの祈りや営み、物語を受け継いできた場所です。
時代が移り変わっても、人の手によって守られ、 人から人へ想いを繋ぎながら、
今なお残り続けている空間です。

しかし同時に、こうした歴史ある場所もまた
「いかに次の世代へこの空間を繋いでいくか」
「どうすれば新しく人々が集う場所になれるか」
という問いと向き合っています。

立場は違えど私たちは皆、それぞれの「繋げたいもの」を抱えています。
だからこそ私たちは、創作と文化財空間が互いを支え合う関係を築きたいと考えました。

流れては消えていく情報ではなく、足を運び、空気を感じ、時間を共有しながら作品と出会うこと。
それは画面越しでは生まれにくい「記憶に残る体験」になると信じています。

効率だけでは残らなかったもの。
誰かが「残したい」「繋げたい」と願い、手間を惜しまず守り続けてきたもの。

私たちは、創作と文化財空間が響き合う場所で、 共に手を取り合い、未来へ繋ぐ在り方を模索していきます。

共に未来に手渡すために。

私たちは、すべてを理解できるなどとは思っていません。
創作に向き合ってきた時間の重みは、他ならぬ作家本人だけのものです。
守り伝えられてきた文化の歩みもまた、そこに関わる人々が紡いできた時間そのものです。

私たちは、作家や職人、文化財を守る方々をはじめ、さまざまな立場の方々と対話を重ねる中で、
それぞれが異なる営みを続けながらも、同じように「繋げたいもの」を抱えていることを知りました。

作家と職人、文化財を守る人々、そして作品を愛する人々。
それぞれが自分の営みを続けながら、
自然に支え合える関係が生まれていくこと。
そして、それぞれの「繋げたいもの」を次へと手渡していけること。
このプロジェクトが、そんな関係を育む一助となり、ひとつの選択肢となれることを願っています。

大塚巧藝社の取り組み

創作活動への伴走

仕組みづくり

発表と流通の場づくり

参加アーティスト
Artists

実績紹介
Our Work

作品販売
Our Store

株式会社大塚巧藝社
Project Creators

プロジェクト発案者
専務取締役 佐藤 敬

プロジェクトプロデューサー
ツバス

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